ネットストーカー行為はどこから?ネットストーカーの特徴とは

ストーカーは、犯罪です。
近年は、SNSなどの発達により、直接よく知らない人のことでも詮索できる時代になりました。
それにより、実際に会わなくてもストーキングができてしまうようになったのです。
ネットの発達は様々なことを可能にしたと同時に、新しい犯罪の形をも生み出してしまいました。
今回は、比較的新しい犯罪であるネットストーカーについて解説していきます。
「自分ってネットストーカーかも?」
「ネット上で嫌がらせを受けているけれど、これって犯罪かもしれない」
と、被害者として、又は加害者として当てはまる内容がないか、チェックしてみてください。
ネットストーカーとは?

ネットストーカーとは、インターネットを使って、特定の人物につきまとい行為を行うストーカーのことです。
ネットストーカーは被害者の近しい人物や元恋人などであるケースもありますが、まったく知らない人であるケースもあるため、犯人の特定が難しいケースもあります。
ただし、近年はネットを通じた脅迫やつきまとい行為などについては、パソコンのIPアドレスなどから犯人を割り出し、責任を問う、といった事例も増えてきています。
どこからがネットストーカー?ネットストーカー認定される行為とは?
ネットを使って特定の人物につきまとい行為を行うのがネットストーカーだ、という事をお話ししました。
では、一体どんな行為が、ネットを使ったつきまとい行為に該当するのでしょうか。
ここでは、具体的にどういった行為がネットストーキングだとみなされるのか、について解説していきます。
1 被害者が拒否しているのに、メッセージなどを繰り返し送る

相手がもうメッセージを送らないでほしいと訴えているのに、一方的に送り続けるのは、ストーカー行為です。
SNSでダイレクトメールやリプライをしつこく送り続けたり、ブロックされているのに別アカウントから接触したり。
そのような行為を繰り返し行っている場合は、悪質なネットストーカーだと言えます。
相手に拒否されているならば、それ以上その行為をしてはいけません。
2 誹謗中傷の書き込みを繰り返す
ネット上で、相手に対する誹謗中傷や相手の社会的評判を貶めるような内容の書き込みを繰り返すのも、ネットストーカー行為のひとつです。
ネット上でそのような書き込みをすると、自分や相手だけでなく不特定多数の人の目にも入ります。
場合によっては、名誉毀損罪や侮辱罪に該当するケースも少なくなりません。
たとえ書き込みの内容が事実であったとしても、相手を貶めるような書き込みをすることは問題行為です。
3 個人情報を暴露する

本人が明らかにしていない個人情報をネット上に晒す行為も、ネットストーカー行為です。
本名、顔写真、住所、既婚か未婚か、子供の有無、など…。
どういったものであっても、本人が明らかにしていない情報を他人が晒すのはプライバシーの侵害であり、ご法度です。
晒された個人情報を元に、新たに別の誰かがストーカー行為をする危険性もあります。
4 住所などを割り出し、現実で接触する
相手のブログやSNSの投稿・プロフィールなどから、相手の住所や居場所を割り出すのも、ネットストーキングと言える行為です。
今や直接自宅の情報や写真がなくても、その気になれば相手の住所を特定することはそう難しくありません。
そのため、興味本位で住所を特定してみようとする人もいますが、それはストーカー行為だと覚えておきましょう。
中には、ネット上の情報から相手の住所を特定し、実際に相手の自宅近くに行くというケースも…。
ネットストーカーからリアルでの物理的なストーカーに発展することもあるのです。
5 被害者になりすまして書き込みをする

被害者になりすまして勝手にSNSのアカウントを作ったり、ブログを立ち上げたりして書き込みをするのも、ネットストーカー行為といえるでしょう。
あたかも被害者本人であるように振舞うだけでなく、わざと当人の評判を貶めるような投稿をすると、これも名誉毀損罪や侮辱罪に問われることがあります。
被害者の名前や顔写真を使用するだけでも、肖像権の侵害などに当たることもあります。
6 SNSなどのアカウントに不正ログインしようとする
SNSなどのアカウントに不正ログインして、個人情報を盗み見たり、のっとりをして本人になり済ましたりする行為も、ネットストーカー行為にあたります。
アカウントののっとり行為は、不正アクセス行為の禁止等に関する法律にも抵触する、悪質で危険な行為です。
7 対象者の友人に対し攻撃、詮索を行う

対象者だけではなく、対象者の周辺の友人関係も把握しようとつとめ、詮索や攻撃を行うストーカーもいます。
フェイスブックをはじめとして、ツイッターやインスタグラムなどのSNSを利用すれば、相手のオンライン・オフラインの交友関係が把握できてしまうケースは珍しくありません。
対象者の友人などに対して、対象者の事実無根の悪口などをおくり、対象者を苦しめようとする行為をするのもストーカーです。
さいごに
今回は、どこからがネットストーカー行為にあたるのかについて、簡単に解説しました。ネットストーカー行為をされていると思い当たる方は、まずはためらわずに警察に相談しましょう。
相手を訴えたい、罪を償ってほしい、接近禁止命令を出して欲しい、という場合は、警察に相談したあと、弁護士にも相談してみるのがよいでしょう。
また、自分のやっている行為がネットストーカーに当たるかもしれないと感じた方は、ただちにその行為をやめて自分を省みてください。
そのままストーキングを続けていると、訴えられたり、犯罪者として捕まって人生を棒に振ってしまうこともある、ということを認識する必要があるでしょう。